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2013年5月

2013年5月12日 (日)

ウィーン少年合唱団2013年モーツァルトコア

 5月3日と4日に、ウィーン少年合唱団を聴きに行きました。3日がAプロ、4日はBプロです。事前にネットにアップされていた記者会見の様子などチェックしての印象は、線が細くメリハリに欠けるような感じを持っていたのですが、生で聴くとやはり違うものですね。そしてカペルマイスターのキム先生はピアノが上手で、弾きながら右手で指揮をしつつ、表情でも子供たちに指示を与えつつ、楽譜めくりもセルフでと、身体全~部を使ってるわりにミスタッチが少なくてすごい方です。そんな先生をじっと見ながら歌うのが良いですー。ま、時々集中力切れてしまう子もいましたが。

 Aプロは1曲目から打楽器が入ります。聴いたことあるなと思ったら、リベラが歌っていたGaudateでした。初っぱなから力強くて「やられた」という感じ。最初はキム先生が、そしてそのあとは昨年と同様に団員たちが曲の紹介をしていきました。定番の宗教曲が続き心が落ち着きます。M.ハイドンの「アニマ・ノストラ」はミチ君のソロで始まりアッシャー君が加わります。ミチ君の声は細くてビブラートがなくチャーミングですが、音がやや不安定で、声が切れてしまうのです。「あれっ今歌っていいんだよね」みたいな箇所もありました。緊張していたのかな。アッシャー君はアメリカの合唱団にいて、もっと上手な合唱団で歌いたかったからウィーン少に来たとプログラムに書いてありましたが、なるほど確固たる自信と落ち着きを感じます。ただ歌のニュアンスが若干寂しいので、ミチ君と二人で歌うとちょうど良いように思われました。ミチ君の真骨頂が感じられたのは、第二部の「ウィーンわが夢の街」でしょう。これ以上はないというくらいに、ロマンティックに夢見るように歌ってくれました。ニコライ君のバイオリンも哀愁があって良かったし、小さな二人の少年が奏でるウィーンらしさに、しばし酔いしれました。

 先日NHKで放送された「SONGS」でも歌っていた「花は咲く」は、記者会見の時にも歌われていて、きれいだけどそれ以上のものではないと感じていたのですが、この印象は完全に覆されました。まず、舞台の淵にそって団員たちが弧を描くように一列に並びます。一人一人がテレビの時と同じ薄いサーモンピンクのガーベラを手に持っていました。その姿があまりに清楚で美しく、「ちょっと、やばいかも・・・」と思っていたら、案の定イントロから涙が止まらなくなりました。私はソプラノ側に座っていましたが、離れたアルトの声が良く響いて来たのです。誰の声だろう。きれいな日本語だったからマサヤ君だったのでしょうか。感動しました。それまではメロディが先行して詞の意味をあまり考えなかったのですが、「SONGS」の録画で字幕の言葉を何度も読んでみると、またまた本当に胸が熱くなるんでですね。震災で大きな被害を受けなかった人たちの心にも、何かにすがりたくなる思いは少なからずあるはずです。「私は何を残しただろう?」と自分に問いかけたこと、なかったなあ。今からでも遅くないかも・・・そんな気持ちになりました。

 今回は本日のソロ曲が復活したので楽しみが増えました。3日のソロはアッシャー君の「音楽に寄せて」シューベルトでした。

 終盤はいつものシュトラウスです。ドナウが短かったのですが、これについてファンクラブの集いでキム先生に質問をした男性がいて、「第二番がなかったようですが、なぜですか」と。これに対して、「シュトラウス、シュとラウス、シュトラウス・・・と続くので、ちょっと短いバージョンにしました。」と答えつつ、先生は苦笑していました。たぶん焦ったのでしょうね。

 4日のBプロも前半は耳慣れた宗教曲です。キム先生の経歴を読むと、教会のオルガニストだったこともあり、宗教曲が得意のように思われます。そして自身も歌う方なのですね。この日のソロは、前半が「天使のパン」でミチ君。後半はアッシャー君、ミチ君で「ピエ・イエス」でした。ソロ・デュエットはほとんどがこの二人で、三人四人になると、エヴァン、ニコライ、マイキー、ミヒャエルSt君、アルトはミヒャエル、マサヤ、フィリップ君あたりだったと思います。「放浪の民」では、二番目のメゾ・パートがマリオ君でした。オーストリア民謡ではミヒャエルSch君がアコーディオンで伴奏します。パーカッションは、ビヨン、フィリップ、マサヤ君が担当していました。ソーラン節の時は、ビヨン君とフィリップ君が祭りのハッピを着て演奏していました。このソーラン節はなかなかアレンジが楽しく、打楽器隊の音にマリオ君が「ドッコいイショ」「はい」の掛け声よろしく合唱隊が勇ましく歌いあげます。ニコライ君のバイオリンが不思議とマッチして工夫された演出だと思いました。そのあとシュトラウスは急ぎ足の感じでした。

       4日の公演のあと、ホワイエに出て来てくれた団員たち。

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