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2014年4月27日 (日)

ハイドンコア越谷サンシティ公演

 昨日ウィーン少年合唱団の越谷公演に行きました。忘れっぽさゆえにいつもはメモ魔なのですが、昨日は特に第二部からメモすら失念しました。たった一日前のことなのに、誰がどの曲でソロだったのかポンコツ頭はちゃんと覚えていません。初日で顔と名前がいまいち不安定なこともあり違っていたらご容赦ください。

 まずはジミー・チャン先生。写真や動画で見るとスキンヘッドのせいか丸顔というイメージを持っておりましたが、わりとほっそりしてスタイリッシュな方でした。そして音楽性非常に高いです。芸術家肌と感じました。それは第1曲目のヴィルト先生作曲(私は難解シリーズと呼んでいます) 抽象的音楽なのですが、ピアノの滑らかな指運び、休符のところでピンと指先を伸ばし、タキシードの裾を翻し、あるいは拳をあげて力強く合唱の指示を出すあたり先生というより一人の音楽家と感じました。そうして団員はというと、そう!二人の秀逸なソリストがいました。

 アルト前列端に並んでいるTamino君、Lukas君はこのコアの要と言えましょう。Tamino君は、ポジションはアルトですが声は綺麗なソプラノ。Lukas君はソプラノまで出ますが低音(変声前の理想的アルト)が良いですね。こんな声を待っていました。

 ガルスの「この日こそ」 2005年のモーコアと同じフォーメーションで歌われました。ステレオ効果で耳に心地よく響きます。ハイドンとモーツァルトの曲紹介をアツシ君がしました。ハイドンの"Insanae et vanae curae" 邦題は「くるおしく浅はかな心配は」 重いタイトルですが力強い歌声でした。アツシ君はこの曲が好きなのだそうです。モーツァルト「無限なる宇宙の創造者を崇拝する汝らが」 は、Florian君がソロで歌いました。プログラムにはこのツアーが最後になると書かれています。年長で背も高い彼の声、思いのほかチャーミングでした。 高音域でちょっと声がかすれる感じもありましたが、オチビさんが多いソプラノの中で彼の存在は大きいです。Vincent君(ソプラノ)、Lukas君が加わる部分で曲の流れがぐっと引き締まりました。

 

 次のシューベルトまではパワフルな歌が続きましたが、メンデルスゾーンは静かにアカペラです。ブルックナーでは再びのソロが聞かれました。Tamino君、Lukas君のどちらかです。だいたいそのパターンなので、次に聴くときはクリアーにできるでしょう。
 次はヴィルト先生の曲。Fabian君がマイクを持っています。いやあ・・・でもソロをやるわけでもなく、どうしたのかなと思っていたら、何かしゃべって別の人にマイクを渡しました。そうか・・・小節の合間にせりふが入るんですね。すべての人に食べ物を」とか「みんな学校へ行こう」とか、内容は一人一人違っていました。社会派ソングみたいですが、カトリックの聖歌を踏まえている曲なのだそうです。難解ではありませんが、ちょっと変わっている。ヴィルト先生は子供たちに、歌以外のパフォーマンスをやってもらう形を取り入れる傾向がありませんか。全員参加型っていうのか。

 「We are the world」は、楽しかったです。好き嫌いは別としてウィーン少はポップスが得意ではないと思っていましたが、今年のハイドンコアはポップスも上手です。ソロはTamino君、Gino君とあと2~3人。(おばさんのメモリー機能は第二部の民謡とシャッフルしてしまっているんです。sigh・・・・・)

 第二部はオーストリアのアルペン民謡で始まりました。民族衣装にアコーディオンを持ったGabriel君、正面には一歩進み出たTamino君がこれも衣装を身につけています。ステージの両サイドにも何人かいます。Tamino君がソロで歌いだすと、ヨーデルがこだまするように後ろからも声が聞こえてきました。場内がざわつきました。思わず振り返ると、何ということでしょう。note 客席の左右の通路にも数人の少年たちがいて歌っているではありませんか。山から山へこだまする様子が演出されていたんですね。素敵でした。続く民謡もシンプルな歌詞の繰り返しなのですが、リズミカルでアコーディオンに合わせてダンスでもするのかなと思える曲。曲名は「ご機嫌ですね」 そうです。本当にご機嫌な曲でした。

 そのあと民族衣装を着ていた少年たちが、着替えのためにステージ袖に撤収しました。ところがマイペースの子たちはなかなか出てこない。じっと待つ団員と先生。誰からともなく笑いがおき、先生も着替えてるんでという仕草で場内が和みます。そうしてやっとTamino君ほかの団員がそろい演奏が再開しました。

 ヨーロッパの歌の中では「夢見るトドラ」「おお、深い海よ」「彼は井戸を掘る」の3曲は、2年前にシューコアも歌ったものです。哀愁を帯びた旋律が綺麗なうえに、ソロやデュエットで歌う声が美しくて言葉がありません。いつまででも聴いていたい、終わらないでくれと思いながら聴いていました。

 トルコ民謡の「ウスクダラ」は、大昔ポップスとしてアレンジされた形で流行ったことがある曲なので、65歳以上ぐらいの年配の方はご存じではないかと思います。今回のアレンジがきっと原曲に忠実なのでしょうね。チャン先生はお得意のチェロを弾き、ピアノはLukas君が担当し、正面にはオちびさんたちが並んでいます。Nicolas、Attila、アルトのFlorian、Joel君だったかと思います。スペインの歌はタンゴみたいな感じで、小さいマラカスをTamino君が鳴らしていたかな。

 「花は咲く」 いつかの薄紅色のガーベラを手に、ステージの淵に沿って並んだ少年たち。この景色が大好きでいつも泣かされていましたね。大丈夫、もう泣きませんて。歌詞はちょっと怪しかったです。あと1カ月半の間にきっと完璧に暗譜することでしょう。(笑)
 「ひこうき雲」は合唱として成立しにくいのじゃないかという先入観がありました。歌詞もある意味哲学的だし、理解できるのだろうかと…。でも言葉にメリハリをつけてきちんと歌っていましたね。

 最後の「ラデッキー行進曲」のとき、自然と客席から手拍子が起こりました。それを聴いて少年たちの表情がぱっと変わった気がしました。笑顔です。驚きとも戸惑いともとれる笑いでしたが、何人もの子が笑ってます。曲のリズムが変わり声を合わせるところで、先生が客席に「ちょっと待ってね」と言うように右手を挙げました。しばし手拍子が治まります。やがていつもの行進の旋律が始まると、再びどうぞと先生の合図とともに手拍子が再開されました。とりあえずLuis君はニッコニコです。だいたいこの子は終始ニッコニコでした。

 アンコールでは「さくら」と「トリッチトラッチポルカ」を歌いました。「さくら」はピアノが懲りすぎていました。シンプルにアカペラでもいいほど、コーラスの美しさを堪能したかった気がします。

 彼らはこれから九州や沖縄に行きます。沖縄の海はちょうど良い時ですね。でも来月北海道に行った時にもし桜が咲いていたら、ぜひ見てほしいですね。
 

 

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