« 5月31日(土)WSKオペラシティ | トップページ | WSK6月14日オペラシティ »

2014年6月 8日 (日)

WSK6月7日(ミューザ川崎)

 昨日はミューザでの公演でBプロでした。この会場は全体がすり鉢のような形状で、P席も含めステージを取り囲むように座席が配置されています。1階席の左右は極端に内側を向いており、左右の端の席は若干斜めにステージを見る感じになります。2階席も直線で仕切られた構造ではないので、螺旋というか、蝸牛というか、バラの花というか面白い空間です。舞台後方(P席)のてっぺんにはパイプオルガンがありました。そのP席もほとんど観客で埋まっていました。そして舞台は床からの高さが少なく、客席と舞台との距離感がいいですね。

 31日と同じBプログラム。さて1曲目の「サルヴェ・レジナ」は、1階後方に扉のないこのホールで、どこから入ってくるのかと思っていましたら、2階から1列になって降りてきたのです。手すり越しに姿が見え、近づいてくるというのも素敵な光景でした。ただ、拍手がずっと鳴りやまない。歌を聴きたい者にとってはちょっと残念なことでした。

 2曲目以降は大幅な変化はなかったと思います。でもここにきて、つまりあと1週間でツアー終了というところまで来て、今回のプログラム、特にBプロを何度も聞けて幸せを感じています。ジーノのソロが多いから? まあ、それもあると思いますが、「エーデルワイス」とか「ドレミの歌」とか王道のハッピーになれる曲の底力、プラス泣ける曲もありますね。ダンスや弾き語り、団員自らのピアノ伴奏といったパフォーマンスや、会場の構造を駆使したヨーデルの合唱。いろいろな演出に、ワクワクしたり泣いたり笑ったりさせてもらっています。

 そんなわけで、昨日の「エーデルワイス」は改めて歌の力を感じた次第です。静かなギター弾き語りから始まって、ピアノが加わり全員の合唱までの流れは、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のシーンを思い起こさせるものでした。
 「ドレミの歌」は、一音ずつですが、一人ひとりの声が聞けるのも楽しみです。ルーカス君の歌声は、低音から高音までの発声がナチュラルで貴重だと思います。彼の声で「ヨハン大公のヨーデル」を聴いてみたい。

 「オーセ・シャローム」を歌うイライジャ君の声はなぜか涙腺を刺激するのです。そして♪Iaasse shalom~の繰り返しでのアルトパートが、存在感大で素敵です。昨日はテンポが速くなるに従い、ピアノ伴奏が荒くなったように思いましたが、何にせよよかったです。

 「おお、シェナンドー」は、ジーノ、フローリアン、タミーノ君が歌います。出だしはジーノ君ですが、2コーラス目をフローリアン君が歌う時に、ここでピアノ伴奏が高音のアルペジオに変わります。それが川のせせらぎのように感じられ、シェナンドー河もきっとこんなふうにキラキラと輝きながら流れていくのだろうと、開拓時代のアメリカにまで私の思いは飛んでしまいます。演奏後に周りの数名の女性たちが思わず嘆息をもらしておりました。私もこの歌のためにBプロに通っているかもしれないです。美しい旋律です。

 続く南アフリカの「センゼニナ」は、回を重ねるごとに好きになっていきます。ですがYouTubeをのぞいたらいきなりアパルトヘイトの映像が歌に重なり、そこから涙なしではいられなくなりました。いつくかの動画を見ましたが、人々の深い魂がこめられている曲と思われました。その中の歌詞を、引用させていただきます。
Lyrics: " Senzenina /Sohlangana ezulwini"
Translation: "What have we done / we shall meet in heaven "


 「オーセ・シャローム」も「ナモ・ナモ・マリア」も祈りの曲です。「シェナンドー」もミズーリ以西へと移住した先住民族の歴史を感じさせるし、「花は咲く」も含めある意味平和を祈る曲が多い。深読みすぎるかな。
 

 「ロンゲストタイム」では舞台狭しと動き回るので、思わず至近距離に団員が来ることもあります。作日はヌリ君の歌声が良く聞こえました。振付けのキレは皆さんあと1歩というところなので、日本みたいに体育の授業にダンスをとりこんだらどうでしょう。楽しそうに演じているし、私たちもホットな気分になります。得手不得手があるとは思いますが、歌って踊る曲があってもいいと私は思います。

2部に移り、「放浪の民」、ソロの部分はヴンツェント、マクシ、ドミニク、タミーノ、ルーカス+ヴィンツェント、ルーカス+タミーノ、ソプラノとアルトが交互に歌うところはいつも楽しみで歌い続けてほしい曲の一つです。
 「ハスルー谷」のあたりでルーカス&タミーノ君が舞台を降り2階に移動していきました。「フルヨイ」のヨーデルが始まると、スポットライトがともり二人が照明の中で歌っていました。次の声は頭上から聞こえてきました。ソプラノ側の階上席は、私がどう反り返っても全く視界に入れることができず、どこで歌っているのかもわかりませんでしたが、天井から降り注ぐジーノ&フローリアン君の歌声は、CGで光る四分音符つくって、あたりにまき散らしたいくらい美しかったです。

 「春の声」は、途中でヴィンツェント君の高音が一瞬つまって、顔をしかめたように思えました。喉は大丈夫でしょうか。

 終了前のチャン先生の挨拶は、暗記しきれずちょっと間が空いたところを照れ笑いでカバーし、会場の笑いを誘っていました。和やかなうちにシュトラウスを2曲。そうしてアンコールは「Let it go」、「We are the world」 でこの日の演奏会は終了しました。雨足が衰えぬ中、私も幸せな心持ちで家路を急ぎました。
 みなとみらいは行かれません。梅雨に入りうっとうしいうえに、気温の低い日もあったりしますが、あと1週間の滞在中ひとりも欠けることなく元気に公演を続けられますように。

 

|

« 5月31日(土)WSKオペラシティ | トップページ | WSK6月14日オペラシティ »

Wiener Sängerknaben」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 5月31日(土)WSKオペラシティ | トップページ | WSK6月14日オペラシティ »