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2017年6月20日 (火)

ふたつの合唱団の、季節を分かつある日のできごと

6月18日の千秋楽の翌日月曜日、羽田からウィーン少年合唱団は帰っていきました。

本来は千秋楽のレポを書くべきところですが、モーツァルトコアにはまりすぎて、また一人の団員クンにこだわりすぎて、いち合唱ファンとしてコンサートの様子を記事にする自信はありません。

ですがおそらくウィーン少来日60年の歴史の中に名を残す、優れたコアだったと確信しています。

かつてのライブ録音はもう忘れていますが、きっとこんなふうだっただろうという気持ちになりました。

カペルマイスターの教育方針、生徒たちへの感謝と、尊敬にあふれた素晴らしさ。自身も優れた芸術家でありながら、子どもたちの才能を引き延ばすことに心血を注ぎ、結果としてわずか一年で銘コアに育てあげました。

私たちファンはどこまで彼らに近づけるか、いや誰もが一歩でも近くに行きたいのです。でも境界線を越えれば、ただのしつこいファン、常識はずれのファンというレッテルを貼られてしまいます。あえて今回はプライベートを確立させるという方針を、合唱団側は貫きました。そのおかげもあってか、コンサートのときには疲れていても手を振ってくれたり、笑顔を見せてサービスしてくれました。ユニフォームを着たらプロの歌手という意識を、彼らは常に持っていました。

そして回を重ねるごとに、さらに素晴らしい歌声を聞かせてくれました。コンサートに行かれた方は、もうご承知と思いますが、千秋楽の感動は言葉にならぬほどで、こんなにたくさんの団員が涙を流し、卒業の喜びと、ツアーの成功の喜びと、別れの寂しさを素直にあらわしたことはありません。

* 先生が卒業生に送った言葉 *  (通訳の方が傍らで日本語に訳してくださいました。)

「貴重な少年の月日を合唱団のため音楽に捧げてくれたことに対し、心から感謝を申し上げたい」

そのあとに演奏された「皇帝円舞曲」は、フルコーラスの素晴らしい前奏つきで、美しいピアノの音色に満たされたホールに、やがて少年たちのコーラスが響きわたりました。際立つイェトミールのオブリガードはフィナーレにふさわしい伸びやかなソプラノでした。彼のソロはいつの日か伝説となることでしょう。

少し気難しい雰囲気だったジュリアン君は顔中まっかになるほど、何度も涙をぬぐっていました。一番最初にに泣き顔を見せたのは卒業生のファビアン君。端正な顔を少しゆがめ、それでも泣くまいと笑顔を見せる14歳の少年らしい強気な表情が素敵でした。客席はそれにもらい泣きし、客席の泣き顔を見て、また団員がもらい泣きする。真っ白なガラユニフォームの袖で、しきりに涙をぬぐっていた最年少のデニス君。ノア君は会場に向けたまっすぐな視線のまま、口を半開きさせて子供泣きしていましたね。そんな繰り返しの中、それでも史上最高の「ウィーンわが夢の街」を歌い上げました。そのコーラスの美しさは比類なく、アレンジの優雅さはウィーン少年合唱団の名に恥じることのない輝きを放っていました。

2017年のモーツァルトコアを、ウィーン少年合唱団ファンとして誇りに思います。ありがとうございました。

追記:最初の更新ではWSK羽田見送りの一般公開動画をアップしていたのですが、思いが強すぎて悲しくなるので消してしまいました。自分は仕事を休めずどうしても行けなかったのです。興味のある方はYoutubeで探してください。何人かの友人がアップしてくれました。空港で「ありがとう、ありがとう」という日本語で歌う姿は、モーコアの日本に対する気持ちを表してくれたものとして忘れえぬ思い出となりました。

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もう一つは、パリ木の十字架少年合唱団の卒業式

ある団員が今日のFBで紹介していたものですが、動画は一般公開されていました。ご家族の撮影と思われます。


十字架の授与式

今年の最終学年3émeのメンバーは、名前を呼ばれた順番に、チボーThibault、ギヨームGuillaume、フェリックスFélix、ティモテTimothé、マチューMathieu、ロナンRonan、タンギィTanguy、フランソワFrancois、ゴーチェGauhtier、ルイLouisC、アンブロワーズAmbroise、ジョセフJoseph、アンソルムAnseaulme、バティストBaptiste、ジャンJean、フロランタンFlorentin、ルイLouisP

チボー君の雰囲気にひそかに憧れていましたが、あんなにでかいのにソプラノでピュアな声ですね。ルイ・C君は気さくな子で、ジャンとともにバスからいつも手を振ってくれました。美しいゴーチェ君やバティスト君も韓国では人気。アンブロワーズ君とフェリックス君は日本公演でソロを聞かせてくれました。ロナン君の切ない声も好きでした。

証書を手に持ちハレルヤを歌っています。去年も相当な人数が卒業しましたが、歌声は変わらず。家族の見守る中の卒業セレモニーは、グレーニュのお城でのイベントのような華やかさはないものの、地に足をつけた聖歌隊の側面を感じさせる素敵な時間でもあります。

またの来日を楽しみに待ちましょう。

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Boys choir」カテゴリの記事

コメント

あ~、ウィーン少年合唱団の最後の舞台の様子を読んでしまいましたheart04
去年ホーフブルクで聞いた楽しいモーツァルトコアがmaaさんにこんなに強い印象を与えたと知って、益々胸が躍ります・・・・・特にイェトミール君の名前が嬉しい。
歌う少年達とそれに酔うファンはやっぱり心の接触が無くてはいけないのだわ。
思うに少年達だって、特に礼儀正しく歓迎される日本では歌う心構えが一層強まっているのだと思いますね。
これ、元団員達の言葉でもあるからね。
舞台と観客が一緒に感動の涙を流せるなんて、こんな素晴らしい思い出はないじょ~~~~。
私も混じって泣きたかったぁ~。
でも、その感動は今、この記事で蘇っています。
私は明日、ドレスデンの団員達でそのミーハー気分を味わってきますから。

投稿: ponko310 | 2017年6月22日 (木) 17時03分

ponko様
思い出すと涙です。今だったら早泣きのコンテストで絶対にチャンピオンになれます。もともと才能のある子どもたちですが、優れたカペルマイスターにより更にそのセンスが引き出されました。
イェトミール君のステージマナーと小さなプロ歌手としての自覚は半端なく、持って生まれた素質と高い技術で、ヘンデルやモーツァルトを歌いこなしました。目の前で聴いたあの声は一生の宝物として、胸に刻み込まれています。

私が一番好きになった子はイェトミールではないのですが、そのちょっと控え目な、でもとびきりチャーミングな天使君も素敵な声の持ち主でした。

ponkoさんが若いお友達とコンサートに行くって素敵だわ。クロイツのユニフォームは真っ白な襟がステージで映えるのよね。是非レビューを聞かせてね。

投稿: maa | 2017年6月22日 (木) 23時56分

maaさん
素敵なお話しありがとうございました。
maaさんのモーツァルトコアーへの熱い想い ズシンと心に残りました。
素晴らしい歌声に魅了された心とそこで歌う忘れ得ぬメンバーの姿はずーっと胸に刻まれてしまうんですね。
モーツァルトコアーがいかに素晴らしかったか、maaさんの一字一字から伝わって来ました。素敵なご報告をありがとうございます。
このmaaさんのこの隊に持った想いはmaaさんにとってきっと生涯の宝物になることでしょうね。

投稿: ek | 2017年6月23日 (金) 05時42分

ekさん こんにちは。
私はコンサート歴が浅いので、限られたコアのライブ演奏しか聴いたことがありません。低迷期と評価されていた時期も経験しました。それがわずか12年めにして、最高のコアに出会うことができたのです。洗練された音楽性と類まれなソリストの存在、強烈なパワーと最高のステージマナー、誉め始めたらきりがないほど今回のモーコアは素晴らしかった。
ルイス先生は日本人がWSKに向ける評価の真実を、ご存じだったと思います。WSKが音楽的には決して順風満帆ではなかったことも、おそらく知識の中に踏まえていらしたと思います。その中で私たちがいかにWSKを聴き続けてきたか、今も厚いファン層で彼らをサポートしていることを理解してくださいました。それが一番ありがたかったです。それが空港での演奏につながったのでしょう。
大好きな天使クンはわずか12歳ですから、私のようなトシのものが、同じ月日を歩むことはできません。卒業までの期間限定で応援できたらいいなと今は思っています。
初めて団員に手紙を書きました。最後の3日間は毎日カードを贈りました。直接手渡すことはできないので受付預けで、小さいけれど考え深そうな彼の個性を思ってお土産も選びました。ツアーの思い出に公式からアップされた画像や、友人と自分が撮影した写真でアルバムも作って贈りました。気に入ってもらえたかどうかはわかりませんが、日本での8週間の記憶が彼の中で消えないことを願って。

投稿: maa | 2017年6月23日 (金) 19時50分

maa様
maaさんの気持ちが伝わって来ました。
素敵な出会いをなさったんですね。
心に響いた出来事は決して色褪せる事なく、ずーっと変わらずにmaaさんと少年達の心に刻まれて残る事でしょう。
maaさんが渡されたお手紙もアルバムもきっと彼の大切な宝物になると信じています。
maaさんはこれからも沢山思い出を作っていかれるんですね。 どうぞ大切になさってくださいね。
私も今日はブルックナーの大ミサを聴いて過ごしました。
43年前の今日6月23日のホーフブルクで彼の歌う最後の歌声を思い出しておりました。

投稿: ek | 2017年6月23日 (金) 21時45分

 みなさんがウィーン少のことをコメントしている中、あえてパリ木でコメントします。
 私もウィーン少好きです。1980年代のコンサートは聴きに行っていました。あの頃は第二部でオペレッタを披露してくれていました。

 パリ木にぞっこんほれてしまったのは、アカペラ主体、きおつけの姿勢で歌うからでしょうか。毎年、卒業式の場所がちがうんですよね。卒業生だけで歌う最後の姿は我が子の卒業式を見ているようで。

 最近の傾向として、やっと声が出るようになったという頃に卒業してしまうようですね。入団当初から頭角を表す子供が減っているような気がします。ボードワン級のソプラノも結構いたのですが。(ボードワンは音域がダントツ広かったのでちょっと別格ですが)

 時代と共に新たなチャレンジと伝統を受け継いでいくパリ木。新たなメンバーでの活躍に期待しております。
 
 

 

投稿: うさぎのはは | 2017年6月24日 (土) 10時24分

うさぎのはは様
パリ木の卒業式動画を今年もみることができました。昨年来日した上級生たちの記憶は新しく、顔も名前も数年間不在だったときのパリ木とは違った印象でした。
十字架授与の介添えをしているアルバン君は、今度3年生になります。日本では「ミュージック・ユニベルセル」のソロで大きな拍手をあびました。彼がこの中の中心メンバーであることは間違いありません。ソプラノソロはさすがにきついですが、テナーとして今年も堂々とした歌唱を見せてくれることと思います。来日した中では、ソプラノで残っているメンバーは少なくて、マクサンスとパウルぐらいですかね。どっと新しいソプラノ君がツアー合唱団にも加入してくるでしょう。
うさぎのははさんがおっしゃる通り、気をつけで歌う姿は何十年も変わらず、整然としたステージ模様も維持されています。
ただし入団したてから頭角を現す子どもがいたとしても、現状ではツアー合唱団は上級生のみとなっているので、フランス国内のコンサートに行かなければ、5年生6年生の声を聴くことはできないようです。かつては11歳のソリストもいましたけれど、今は4年生12歳~3年生14歳のみの構成ですね。歌唱力の高さはやはり経験から来ているかと思われますが、早くから変声する子もいますから、少しずつ全体の音程は低くなっているのかな。中国で何かイベントがあったときに、エガリテ(ソプラノ・アルトのみ)のメンバーの公演が、確かあったと思うのですが、日本公演はたいてい韓国公演の流れの中にあり、韓国公演は毎年混声合唱なんですよね。Youtubeで新しい編成のライブ動画が見つかったら、またお伝えしたいと思います。パリ木についての知識にとぼしく、うさぎのははさんの方がご存知の面も多いと思いますが、宜しくお願いします。


投稿: maa | 2017年6月24日 (土) 15時07分

ek様
なんか10代20代の女子がしそうなことをしてしまいました。昔できなかったことなので、おおめに見てください。

ekさんの大切な方はコルスのメンバーだったのですね。 ホーフブルクに足を運んだ方はどなたも、ミサのときには空から声が降りてくる、降ってくると言われます。
初めてこのミサ曲を聴いています。ウィーン少年合唱団の演奏はどんなふうだったのかしらと、空から降りてくる天使の歌声と大天使のハーモニーを思い浮かべています。
ミーハーな私にエールをくださってありがとう。

投稿: maa | 2017年6月24日 (土) 16時10分

maaさん
決してミーハーだとは思いませんよ。
いくつに成ったって美しいものは美しいと感じられる事って素敵だと思います。
たとえ、感動を受けたその瞬間一時期だけ夢中になったとしても、いつか自分の胸に焼き付いた感動は心に浮かび上がって熱くなる物を感じるものですよね。
maaさんのようにずーっと支えていらっしゃる応援団の方って凄いと思います。
私はある時から時間が止まってしまっています。
はい、私の大切な天使さんは8歳から50年間ウィーン少年合唱団に関わっていらっしゃいました。
ゼンガークナーベとしてそしてヴィエネンシスのメンバーとして そして彼らの演奏を支える仕事に従事して。
奥様が手紙に書いて来てくれました。
「寂しい時、演奏会に行きます。そこにはきっと彼がいるはずだから」と。
少年合唱団を卒業してもウィーン少年合唱団と関わっている方は沢山いらっしゃると思います。
maaさんの胸に焼き付いたゼンガークナーベも末永く 今の時を大切になさると思います。
maaさん、どうぞそんな彼を応援し続けてくださいね。
素晴らしい事だと思います。
今のmaaさん素敵です。
私は大切な天使さんに関係した日付には、何か彼に関係した演奏を聴いています。お誕生日とか出会えた日とか結婚式とか……とかね。奥様と同様 彼も聴いてくれていると思って…(笑)。

投稿: ek | 2017年6月24日 (土) 21時29分

相手が全く何を思っているのか分からないのでこの一年自分の感情だけで来ましたか…しつこいと思われないように気をつけます(既に思われている可能性がありますが💦)(´._.`)

投稿: R | 2017年7月12日 (水) 15時44分

ek様 コメントのご返事に気づかず10日もたってしまいました。申し訳ありませんでした。
公開のコメント欄に個人的な感情丸出しで書いてしまい恥ずかしく思われ、少し控えた方がいいですね。笑・・・
実際に長いこと文通されていたekさんと私とでは、もう本当に雲泥の差というか、改めて恥ずかしくなってしまいました。

子どもたちはあっという間に成長します。私の大好きな天使君もすぐに手の届かないところに行ってしまいます。いえいえ、今も手が届いているわけではありませんから、ただ遠く離れていくばかりなのです。哀しいかな・・・ファンとはそうしたものと思います。そう思ったうえで、しばらくの間夢をみようかな。笑

投稿: maa | 2017年7月14日 (金) 22時31分

Rさま こんにちは
頂いたコメントについては想像するしかないのですが、私にも本当のところわかりません。アピールが足らなければ伝わらないし・・・。

投稿: maa | 2017年7月15日 (土) 00時14分

maa様
私の方こそ、自分の想いや自分の事ばかりお話ししてしまってごめんなさい。
maaさんがお書きくださった記事もコメントもそんな風に感じた事は一度もありません。
同じようにウィーンを愛して止まない者同志 思いは痛いほど熱く伝わってきます。
そしてその熱さを羨む毎日です。
私の方こそ、私の個人的なおもいびとの事ばかり話してしまっていますね。ごめんなさい。

投稿: ek | 2017年7月15日 (土) 23時23分

ekさんはね、本当に素敵なんです。
若い方にはなかなかわからないかもしれませんが、子どもの頃にガツーンとウィーン少の洗礼を受け、21人の少年たちの名前が自分史の1ページに刻まれている、そんな私たちはekさんの気持ちが痛いほどわかります。だからこんなに時がたって天使君が本当の天使になってしまった今、思いの丈をどれだけ語ってもいいんです。

そこいくと、発展途上の私はリアルタイムの団員が好きで、ばたばたみっともなくもがいている感丸出しなので、少し慎もうかなと思ったのです。

今日本でツアーをしているドラケンスバーグ少年合唱団のメンバーが、音楽が平和をもたらすというような言葉をもらしていました。パリ木も平和の使者として、ツアーをしていますね。思春期の瑞々しい気持ちを持った少年たちは、昔も今も変わりません。その気持ちが嬉しくて、その気持ちに触れたくて、音楽を通して彼らに近づきたくて、おばさんはトシ相応の落ち着きを身につけることができません。なので慎もうと思いました。・・・そう言いながらこんなに書いてしまいました。笑

投稿: maa | 2017年7月19日 (水) 20時22分

maaさん
優しい言葉ありがとうございます。
胸がジーンと熱くなりました。
maaさんがドラケンスバークの演奏会について書いてくださったお話から、まさに音楽とは「音を楽しむ」ものと言うメッセージが伝わってきました。
きっと 熱い演奏会だったのですね。
音楽にもいろいろ表現方法がありますものね。
身体を楽器としての演奏の合唱団 。合唱には言葉が付いています。その歌詞に「音」がプラスされたメッセージを私達は感動し涙します。
そして各楽器 。音でメッセージを私達に伝えてくれます。
時には華やかに時には寂しく…。
ドラケンスバークの少年たちはその両方に彼ら自身の身体でエネルギーを伝えてくれるんですね。
WSKとは違った熱いものがまたmaaさんをとらえて離さないんですね。
音楽って素敵ですね。
今年の10月でルターの宗教改革から500年。きっとトーマナーもバッハの作品を通して 世界の人たちにメッセージを伝えてくださる事でしょう。
10月にヤマちゃんさんが私が所属しているのでは?と思われたバッハ コレギウム ジャパンさんが横浜の教会でこの500年を記念したバッハのカンタータの演奏会を行うそうです。(私の友人がこの教会に通っています)
その2週間前にはみなとみらいホールでライプチヒからの合唱団がバッハの演奏なさるそうです。
音と言の葉で私達に熱いメッセージを届けてくれそうです。

投稿: ek | 2017年7月21日 (金) 21時20分

ek様
私は64年組が大好きとか言ってますが、フロシャウアー先生のピアノも、合唱団の歌声も、実際には具体的に覚えているわけでありません。ただとにかく史上最高に美しかったという子どもの頃の記憶。史上最高で人生で最高の音は、その後録音という形で再び私の耳にはいってきました。繰り返しのダビングで変わってしまった音は、昔聴いた音と同じではなかったですね。でもプラスαの「思い」が強く、私は64年組のファンと言ってしまうんです。
昨年のモーツァルトコアは、その史上最高の音を上書きする演奏でした。おそらく千秋楽までの経緯とか、自分の精神状態を含め、生きてきた中で聴いた最高のライブ演奏になったのだと思います。あの時の「ウィーンわが夢の街」をこえるものは、もうないかもしれないとさえ思います。
モーコアで完結かなと思っていた中で聴いたドラキーズの演奏は、細胞がびっくりするほどの別世界でした。
でも別世界は、ひとつではないんですね。マタイもまた別世界の音の形でした。
先日はNHKの日曜美術館で絵画の紹介に、マタイの「Er barme dich」が使われていました。DVDで借りた映画の中からも聞こえてきました。
秋になったらバイエルンのオペラが始まります。季節が変わったら、バッハを聴く機会も来るのではと思っています。

投稿: maa | 2017年7月26日 (水) 00時19分

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