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2017年11月12日 (日)

パリ木の古い公演プログラム

過去のコンサートにはほとんど行ってないパリ木ですが、古本店やオークションなどで在庫があると気になり、特にオークションでは安いのに2週間も売れてないと、もう我慢の限界でつい買ってしまう。

いつのまにかコンサートのプログラムが5冊になっていました。57年の初来日のことは過去に書いています。67年のプログラムも高かったので数か月考えましたが、依然売れ残っていたので、ある日「えいっ」と思い切って購入しました。

今日取り上げるのは77年の来日プログラムです。パリ木は創立100周年の時に過去の記録映像をDVDにまとめました。良く保管してあったと思います。またそれ以外にも日本公演のテレビ出演は、「録画しました!」という方もいらっしゃることでしょうね。

全員がくまなく出演しているのがこれです。
デルシーヌさんがいい味だしているんですね。他の動画では子どもたちに囲まれて、おやかんのような頭をタッチされて笑っていたり、大勢の観衆に向かって投げキッスしたり、本当にこじゃれたフランスのおじさんで、この感じがいいなあ。魅力ある人柄がうかがわれる。

heart  spade  diamond  club

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プログラムを読んでいたら、こんな記載がありました。以下、引用・・・

「今回の来日でも、新しい試みとして従来の大人(バス・バリトン)をはずし、少年だけの音楽を追及し、より音楽的、困難な曲に取り組んでおります。」

確かに古い録音ではテナーやバスが入っていて、それも現在の変声したばかりの若々しいテナーではなく、もうすっかりおじさんたちの声がくっきりなんですね。

それを少年だけにしたのはデルシーヌ神父だったんだと、初めて知りました。

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soli:フランク君、クリストフ君、アルベ君、ティエリー君

・・・・自分は評論家ではないので専門用語での物言いはできないし、今と昔を比べるばかりでは意味がないと最近は思っています。つまり発展的ではないという意味で、「意味がない」。今もこれからも聞き続けるとしたら、そう思わないとどうしようもないんですね。それが嫌なら、もう現役の歌は聞かないと決心するしかないでしょう。

選択肢の一つとして、好きな時代の録音だけ聴く。思い出のある声だけを聴く。それも「有り」だと思います。ところが自分にはそんな素敵な思い出はないんですよ。だから先を見るしかないの。

レコードとCDと、Youtubeとで、昔の録音は聴くことができます。確かにこんなに高いクリアな歌声のソリストが普通にいる状況は、現在ではちょっと難しい。年齢もこの小さなフランク君は当時9歳(写真中段の左から4人目)で、77年の来日メンバーの中に14歳の子はいませんでした。13歳までとなれば、本当に絶頂のハイソプラノが出ちゃいますね。

そもそも、9歳から13歳というメンバー構成が現在ではありえない。

なので過去は過去。今は今。ライブで聴けば、子どもたちの歌はいつも素敵です。彼らの個性が消えたわけじゃない。私はそれでいいと思います。大幅な変化がないとしても、歌声はその年のメンバーにより変わるものです。すごいソリストがいる時もあれば、不在の時代もある。それでいい。

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ティエリー君の「La Nuit」  78年の映像です。

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コメント

1970年代が初めてのコンサートでした。
天使の歌声ってこういうことなのかと。まだ10代で親に連れて行ってもらった頃でした。
1980年代は一人で聴きに行きました。プログラムも購入していました。引越しで処分してしまい手元にはありませんが。

バスの移動だと時間がかかるからと山手線でホテルに帰るところに遭遇して
サインをもらったことは今でも忘れません。

ソリストが出てきて、アンサンブルになり、2つくらいの規模になったりして、アカペラでこれだけ歌えるってすごいと思いました。

私は、5歳からピアノを習っていてソルフェージュを徹底的にやらされたので。理屈ではなくて感覚なんです。少しでも音が下がるとやり直しで。家で練習すればいいのですが、5歳なので自らそんな地味なことはできなくて、練習にいく前にちょっと練習していたくらいなので。

時代に求められる曲があり、音程もあるのでしょう。
パリ木独特の歌声が受けついでいうれれば。
「森のこだま」また歌って欲しいい。

昨年の来日から1年経つんですね。

韓国での公演アッップしてくださいね。


投稿: うさぎのはは | 2017年11月12日 (日) 03時13分

うさぎのははさんは、70年代から通っているんですね。パリ木のメンバーと山手線で出会うなんて夢みたいです。いつかそんなことがあるといいなあ。

natalさんがテレビ番組の録画を、ブログ内で見せてくださったことがありました。そこで歌っていたのがこの子たちでした。皆幼い感じで、だから声が自然と高い。でも歌唱力はすごいので本当にびっくりしました。

去年はピアノ伴奏も入りましたけど、アカペラのハミングがどこの合唱団にもない個性と美しさなので、その伝統は続けてほしいですね。
次の来日が早期に実現しますように。

投稿: maa | 2017年11月12日 (日) 18時30分


 74年来日から少年だけの編成になり、知らずに行った私は正直ショックでした。67年組でルネッサンスやバロックの宗教合唱曲の美しさにめざめたからです。ポリフォニー合唱曲の場合、やはりしっかりしたバスやテノールがあったほうが、響きが厚みがあって、広がりがあるとおもうからです。なのでどうしても昔のパリ木に固執してしまいます。パリ木が一番実力を発揮するのは、やはり創立ので目的でもあった宗教曲ですから。
 去年のプログラムが地味だといわれてますが、71年までのプログラムはもっと地味でした。パリ木がウィーンにくらべて人気が出なかったのは、あまり日本人に耳なじみのない曲が多かったからだと思います。74年からは「のばら」など歌うようになり一気に人気がでたように思います。

 maaさんたちのように、今のパリ木を応援してくれる人たちがいないと、ウィーンの森のように無くなってしまっては困ります。これからもパリ木をとりあげてくださいね。期待してます!

 ところで、堀辰雄の短編「木の十字架」をご存知ですか?この作品にたぶんパリ木と思われるレコードが登場しています。よかったらご一読をお勧めします。

  
 

投稿: ヤマチャン | 2017年11月13日 (月) 15時13分

ヤマチャンさん
自分はパリ木の来日史も詳しく知らないので、頂くコメントがそのまま生きた資料のように感じられます。

昨年の公演プログラムに、現在の指揮者ユーゴ・グイティエリスさんが昔のパリ木を復活させたいと、そんな希望をお持ちだと書いてあったと思います。今のパリ木はサンラザール教会の聖歌隊として、オータンの街に迎えられています。「地元」を持ち市民に支えられているということは、合唱団としては心強い状況ですね。

堀辰夫の作品のこと、教えて頂きありがとうございます。ちょっと調べてみたところ、思ってもいない嬉しい結果が出ました。「木の十字架」は堀辰夫と交流のあった詩人立原道造のことをつづった作品なのだそうです。
私は10代の頃、立原道造が大好きでした。
「木の十字架」は新潮文庫に収録されているそうなので、青春の道造さんに再会できるような気がしています。

投稿: maa | 2017年11月14日 (火) 00時37分

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