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2018年12月

2018年12月26日 (水)

モーツァルトコアのアドベントコンサート

しばらくぶりになりました。

12月の一週目にパリ木の来日公演があり、京都まで追いかけ、その後ドレスデンクロイツのクリスマスコンサートが12月4日に、そして6日にはリガ大聖堂少年合唱団のクリスマスコンサートがありました。

どれも素敵な時間を過ごせましたが、記録を取るまもなく次の予定が控えていたのです。

それは4月からずっと、悩み続けていたものでしたが、運よく弾丸往復便を見つけ旅立つ決心をしました。

今日のタイトルは、念願だったウィーン少のクリスマスコンサートに行ったお話です。

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最初の日は朝10時過ぎにベルリンに到着しました。空港からベルリン中央駅までバスに乗り、予定していた 列車をドレスデンで捕まえました。それに乗れないと1時間以上のロスになります。日が落ちるのが早いこの時期、午後の1時間は貴重です。 ドイツの券売機は初体験で、この時はまだ根性がなくトラベルインフォメーションの窓口で購入。空港からのバスはSバーンのみだったので、必要ゾーンを指定して購入できましたが、ドレスデンからは快速みたいな電車なので、ちょっと券売機の操作が複雑だったのです。で、とにかく切符を買いホームにおります。

青い電車が止まっていました。席は2等です。ここでまた一つのハードル。予約席に座ってはいけないのです。

予約席ってどうやって見分けるの?と思ったら、友人が「紙が貼ってあるよ」とおしえてくれました。なるほど。網棚に予約済みの紙が貼ってない席を探します。次の駅になると早速予約の人が乗り込んできました。席はどんどん埋まっていきます。その車両はWifi設備や充電も可能なので、ラップトップを持ち込んでいる人も見られました。

窓の外には素敵な田園風景が広がっていましたが、窓側ではなかったので、うまく撮影できず残念でした。

ドレスデンには午後3時ごろに到着しました。友人とはホテルが別なのでそれぞれチェックインして身づくろいをし、コンサートが始まるまでクリスマスマーケットを散策します。

駅に着いた頃には西の方向に夕焼けが見えていましたが、4時にはもうすっかり日が暮れています。別便で一日早く来ていた別の友人ともそこで会えて、コンサート会場に向かいつつグリューワインとカレーブルストで小腹を満たします。

途中には聖十字架教会がありました。教会の前にはクロイツの姿をした像があるんですが、可愛いと言っていいのかどうか微妙。なんか木彫りの人形をイメージしたような感じだけどちょい不思議ちゃんでした。

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そしていよいよ会場の文化宮殿Kulturpalastへ。そこはなぜかトリコロールカラーにライトアップされていました。ただの白っぽい四角い平ったいビルなんですね。それがフランスの国旗みたいな照明効果で、ちょっと意味がわからないな・・・。しかも足元には照明装置がしっかり見えてます。

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この建物に入ると、真向いにあるクリスマスマーケットの灯りが一望できました。ドレスデンで一番大きいマーケットは本当に賑やかでした。

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さて、このドレスデン公演のあと、金曜日はポツダムのニコライ教会、一日おいて日曜日にベルリンコンツェルトハウスのコンサートが控えていました。

3回とも最前列だったので聴くことに身を傾け、時折襲う睡魔と闘い、でも贅沢な最高のコンサート鑑賞の旅だったと思います。

断片的な記憶をつないでいるので、勘違い、記憶違いの段はご容赦くださいませ。ほんとにね、「あれ、どうだっけ」と思うことが多い。まとめ書きしているところは、記憶がやばいと思って頂いて大丈夫です。

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ステージにはシンプルなクリスマスツリーが配置されています。これはWSKの小道具なんですね。シャーベットグリーンのツリーが可愛らしい。

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ドレスデンでの席は最前列のアルト側の2番目。偶然にも友人の隣りでした。そしてもう一人の友はソプラノ側の一番目。センターブロックはなぜか2列目まで完全に空いています。近すぎるのであえて客席にしなかったようです。なので両サイドにスピリット状態の私たち東洋人、実に目立つことになりました。

が、終盤それがかえって良い結果をもたらすのです・・・。

待っていると、シャリ~ンとタンバリンのような音が響きました。えっと思っていると、なんとガウダーテを歌いながら入場。リコーダーを吹くルイス先生。タンバリンはバレンティンです。マジかよ・・・小さくつぶやく友人。

私たちのすぐ横の通路をboysが歌いながら通り過ぎました。一人一人の声が美しい。アルト、ソプラノ、それぞれのパートを聞き分けられるくらい音が近いのです。もうどきどきワクワク。

やがて歌っているのが誰なのかわかりました。

ヤコブ! レーニ! 特にヤコブはピアノの右側に位置していたので、声がすごくよく聞こえます。信じられないことでした。今までずっと待ちわびていたヤコブの声が、こんなに繰り返し聞こえるなんて。

ソリストとして歌い続けているレーニとは違い、ヤコブは日本公演でも一度しか歌わず、韓国では歌っていません。マルタやデンマークでのことは知りませんが、秋の台湾公演でもソロはやっていなかったのです。

台湾にも行った友人が、ヤコブだ!ヤコブだ!とビックリです。

普段は目立たない子です。ほとんどわざとやってるとしか思えないほど、人の影になるのが好きです。集団写真では、だいたい行方不明。人の後ろにいる頭の形で「あっ、これヤコブだ」と判断するのです。

そんな子が、レーニと一緒に堂々と歌っている。しかも素晴らしいソプラノで。ヤコブ、いつから君は本気出してるの?

「Confirma hoc」は日本、韓国でも歌われた曲です。日本語訳は「堅めたまえ、神よ」

でも今回の歌は以前より澄んでいる感じがします。印象ですが、全体に声質が高く、アルトもバス的な響きはなく少年らしい声です。

「詩編23」 シューベルトの名曲が来ました。これこそオールドの音を覚えている世代には、とても大切な作品。若いファンの方も大好きですよね。コーラスとピアノがひとつの輪郭で整い、音が消えでもなお胸にしみる深い余韻がありました。

主は私の羊飼い。。。この慈しみに満ちた詩を、今一度かみしめたいです。

先生のMCはドイツ語なので、まず私には理解できません。でもたまに聞き取れる単語はあります。ポツダムではヤーパン(日本)という言葉、クロイツコアという言葉も出ていました。

あとで友人が、「この曲は日本でも歌いました」と言っていたみたいと。ドイツ語を習っているせいか、聞き取れる範囲も広いのね。ドレスデンでは席が離れていましたが、ポツダムでは並んでいたので、先生は私たちをチラ見されて、MCにも気遣いがあるように思われました。

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「Veni sancte Spiritus」:ズルツァーのこの曲は、日本のプログラムでは「聖霊よ、来たりたまえ」

「O magnum mysterium」:ガルス

「Heute ist Christus der Herr geboren SWV439」 :シュッツ

古典的な教会音楽でアカペラです。遥か昔のウィーン少年合唱団、その原点がここにありました。信じられないくらいきれいだった。

二手に分かれ掛け合いながら歌うとき、こだまのような響きが別の世界を生むようです。こっちの声が消えて、向こうの声が生まれる隙間に、残響だけで生まれる音の世界。

苦手なシュッツさんですら、全然苦手じゃなかった。これはモーコアの合唱力とそのアレンジの妙によるものです。

選ばれたアンサンブルはジヌク、ヤコブ、ヒュンセオ、ヤン、ミケーレ、アンジェロ。

ミケーレ、アンジェロの2人は素敵なアルトです。やはり兄弟って声質も共通の物があるんですね。ソプラノはヤコブとヤンが明るい声質。ジヌクとヒュンセオはメゾぐらいで含みのあるたおやかな声。

ちょっとこのあたりの画像があります。別のアドベントイベントでの写真ですが、ご参考までにご覧ください。スクロールするとサムネイルが並んでいます。拡大してみてね。これは11月23日ですが、コンサートプログラムは同じと思われます。

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ルイス先生はMCで随分とおしゃべり好きです。ただこちらには意味がわからず、会場が笑ってるのに自分は笑えないという悲しさ。

「キャロルの祭典」より、「There is no Rose」「This Little Babe」「Deo Gracias」が歌われました。

教会音楽の繊細な響きから打って変わって力強い現代音楽が引きだされます。特に「Deo Gracias」は印象的でした。少年のために作られた曲だからこその迫力。

「Pueri Concinite」 はレーニのソロでした。もう美しさに言葉をなくす。声もきれい、顔もきれい。全部麗しい。動画が上がっていますが、管理者が埋め込みを禁止しているので、YouTubeに飛んでご覧ください。細くて背中に天使の羽がついているような少年でしたが、とても背が伸び気品のある人になりました。貴公子クンですね。

「Pueri Concinite」 https://youtu.be/rJf2bTt_EXE

シュトラウスの「Forever」はクリスマスとは関係ありませんが、このツアーでユニセフに協力しており、先日発売されたCDも会場販売していたため、CDタイトルでもある「Forever」がコンサートホールでのみ歌われました。

第2部は、ヤコブとレーニが歌う「Es wird scho glei dumpa」で始まりました。2人の歌はユニゾンだったと思います。高音が素晴らしかった。トレブルの神髄を突いている演奏です。

続く「Still, still, still」、「Heisa Buama」、「In natali Domini」、「Es ist ein Ros'entsprungen」・・・ずっとライブで聴きたかった素朴なクリスマスキャロルがキラ星のごとく続きます。ドイツの人たちは、年に一度こうして同じ会場で開催されるクリスマスコンサートを楽しんでいるんですね。

「Still, still, still」は「es hat sich heut eröffnet」とメドレーで演奏されました。

「Heisa Buama」はアカペラで楽しいアレンジ。CDではソロが入っていますが、コンサートではソロは無かったです。CDによれば訳は、Boys, get up quickly。

「In natali Domini」も聴けば耳にしたことのある曲だと思うはず。17世紀プレトリウスの曲です。こんなに古いメロディが今も歌われる。クリスマスが生活に根付いているからですね。

ベルリンで泊めてもらったponkoさんのお家には、食卓の窓辺にアドベントの蝋燭がモミの木とともにアレンジされていました。赤い蝋燭が4本並んでいます。二本には火をつけた跡がありました。

御主人のプッ夫君が、毎週一度日曜にに火を灯すんだと説明してくれました。

そんなアドベントが日常生活にあることが、純日本生活の自分には羨ましかったです。私が滞在した最後の日曜日には、3本目の蝋燭が朝食の時に灯されました。

その横にはパイプ人形が飾ってありました。木製の体の空間にお灸みたいなおが屑の塊が置いてあり、そこに火をつけます。すると5分ほど煙が出てくるんですね。プッ夫君が半ばどや顔で楽しそうに話してくれます。

早口なので、半分くらいしか理解してないけど、聞き取れた単語でなんとかわかりあえたかな。ふふふ・・・ですね。

話がそれました。「In natali Domini」 ギレスベルガー教授の時代です。


これは予告なので、すごく短い

そしていよいよ、ジヌクとヤコブが歌う「O Holy Night」です。私はドイツに行く少し前に、FBのグループ動画で、これを見ていました。やっとヤコブが歌った! その声のなんと清らかなこと。明るく伸び伸びとした輝くような声でした。

1年7か月前にただ一度だけ聴いた印象は間違いなかった。

なので、この時点でヤコブの歌を聴くためにドイツに飛んだような形になりました。

ソロを支えるアルトメインの合唱が、ボーイズコーラスらしい確かさでソプラノデュエットを引き立たせます。この合唱がまた素敵でした。歌い終えると、2人は顔を見合わせ、お辞儀をします。ベルリンでは特に大きな拍手が続き、2人のバラ色にそまる頬と上気した表情が本当に微笑ましかった。ルイス先生も拍手して2人を労っていました。

これに続く「マリアの子守歌」が、またまた繊細で美しかった・・・・。最後の ♫Schlaf, Kindlein, süße   Schlaf nun ein のところ。これ聴いうるっとしない人はいないと思います。きれい過ぎて、何にも悪いことしてないのに謝りたくなってしまう。そんな心持ちにさせる優しく愛らしい歌声でした。

これだよね。モーツァルトコアは、ルイス先生の理想を成し遂げてる。 練習は厳しいと思いますが、指導に応えてここまでクラシックなウィーン少の世界を、自分の音として表現してくれる子どもたちがすごい。

さて、ここで私たちには嬉しいできことがありました。

ドレスデンでのこと。ルイス先生が「英語で話してもいいですか?」と前置きされ、このコンサートに日本、韓国・・・中国とまでおっしゃったか? 中国まではききとれませんでしたが、その時にルイス先生は客席最前列の右と左をちらっちらっと見て、世界を旅をしてこの会場に来ていますというようなことを言ってくださったのです。

これは想像ですが、その言葉のウラにはシンガポール、韓国、マルタやウィーン、台湾。すべてのツアー先で目にした、日本人ファンの存在が含まれていたのかもしれません。

右と左には私たちがすわっていました。ジヌクかヒュンセオのご両親もいらしていたのかもしれませんね。まさかそんな紹介をしてもらえるとはつゆ思っていませんでしたから、最後に演奏された「きよしこの夜」は、ありがたくて嬉しくて、また泣いてしまいました。

ポツダムでのコンサート映像ですが、これも管理者が埋め込み不可にしているので、YouTubeに飛んで全画面でご覧ください。

「きよしこの夜」https://www.youtube.com/watch?v=DxZGYah7vs4

とりあえずコンサートのみのご報告。

そうそう、この写真はベルリンのコンツェルトハウスですが、この時私の席の真後ろがレーニのお兄さんで、その両隣りはご両親でした。少し横にはキイ君のお母様と妹さん。お二人にはポツダムでお会いし、ご挨拶だけはしていました。

3列目にはファビアンのお姉さんとお友達。休憩時間に「良い席だね」と近づいてきたのはファビアンのパパでした。ドイツ語の堪能なponkoさんとひとしきりおしゃべりをしていました。親しみを感じたみたいです。

開演前にはヤンのパパもこのあたりに立ち寄っていました。

たぶん他にもご家族がいたと思います。終演後に普通に出てきたイェトミールやジュリアン。家族と出かけるようでした。

ウィーンが近いとあって、また4年生は最後のクリスマスツアーでもあり、家族で聴きに来てるんですね。レーニのママからは終演後に一緒に写真を撮りましょうとも言って頂きました。

ほかにも思いがけないことがありました。友人たちそれぞれの胸には、アドベントの火のように暖かい炎が揺れていると思います。行ってよかった・・・。

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プログラム写真があるので、また追加していくつもりですが、とりあえず鮮度があるうちに公開したいと思います。

楽しい思い出は自分で語るには恥ずかしさもあり、お話はこのへんで。

ドイツのponkoさんありがとう。プッ夫君お世話になりました。2人の友には、たくさん助けて頂きました。私たちを受け入れてくださったルイス先生にも心からお礼申し上げます。

モーコア・ボーイズ、ルイス先生から導かれた素晴らしい音楽と歌声を忘れないでください。

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