カテゴリー「PCCB」の記事

2017年11月12日 (日)

パリ木の古い公演プログラム

過去のコンサートにはほとんど行ってないパリ木ですが、古本店やオークションなどで在庫があると気になり、特にオークションでは安いのに2週間も売れてないと、もう我慢の限界でつい買ってしまう。

いつのまにかコンサートのプログラムが5冊になっていました。57年の初来日のことは過去に書いています。67年のプログラムも高かったので数か月考えましたが、依然売れ残っていたので、ある日「えいっ」と思い切って購入しました。

今日取り上げるのは77年の来日プログラムです。パリ木は創立100周年の時に過去の記録映像をDVDにまとめました。良く保管してあったと思います。またそれ以外にも日本公演のテレビ出演は、「録画しました!」という方もいらっしゃることでしょうね。

全員がくまなく出演しているのがこれです。
デルシーヌさんがいい味だしているんですね。他の動画では子どもたちに囲まれて、おやかんのような頭をタッチされて笑っていたり、大勢の観衆に向かって投げキッスしたり、本当にこじゃれたフランスのおじさんで、この感じがいいなあ。魅力ある人柄がうかがわれる。

heart  spade  diamond  club

heart  spade  diamond  club

プログラムを読んでいたら、こんな記載がありました。以下、引用・・・

「今回の来日でも、新しい試みとして従来の大人(バス・バリトン)をはずし、少年だけの音楽を追及し、より音楽的、困難な曲に取り組んでおります。」

確かに古い録音ではテナーやバスが入っていて、それも現在の変声したばかりの若々しいテナーではなく、もうすっかりおじさんたちの声がくっきりなんですね。

それを少年だけにしたのはデルシーヌ神父だったんだと、初めて知りました。

heart  spade  diamond club

Dsc01363_640x319_4

Dsc01364_1024x222_800x117

Dsc01365_1024x223_800x110


soli:フランク君、クリストフ君、アルベ君、ティエリー君

・・・・自分は評論家ではないので専門用語での物言いはできないし、今と昔を比べるばかりでは意味がないと最近は思っています。つまり発展的ではないという意味で、「意味がない」。今もこれからも聞き続けるとしたら、そう思わないとどうしようもないんですね。それが嫌なら、もう現役の歌は聞かないと決心するしかないでしょう。

選択肢の一つとして、好きな時代の録音だけ聴く。思い出のある声だけを聴く。それも「有り」だと思います。ところが自分にはそんな素敵な思い出はないんですよ。だから先を見るしかないの。

レコードとCDと、Youtubeとで、昔の録音は聴くことができます。確かにこんなに高いクリアな歌声のソリストが普通にいる状況は、現在ではちょっと難しい。年齢もこの小さなフランク君は当時9歳(写真中段の左から4人目)で、77年の来日メンバーの中に14歳の子はいませんでした。13歳までとなれば、本当に絶頂のハイソプラノが出ちゃいますね。

そもそも、9歳から13歳というメンバー構成が現在ではありえない。

なので過去は過去。今は今。ライブで聴けば、子どもたちの歌はいつも素敵です。彼らの個性が消えたわけじゃない。私はそれでいいと思います。大幅な変化がないとしても、歌声はその年のメンバーにより変わるものです。すごいソリストがいる時もあれば、不在の時代もある。それでいい。

heart  spade  diamond club

ティエリー君の「La Nuit」  78年の映像です。

| | コメント (4)

2017年10月29日 (日)

これからのパリ木は、どんな歌声になるのだろう。

note  note  note  note  note

アカペラで、"Méditerranée"   フランス3のプログラムから。

現状の素朴な疑問をそのままタイトルにしました。

フランスも卒業は夏で新学期は9月。今ごろは新しいメンバーですね。でも昨年の秋ごろだったかロシア・ツアーに参加したメンバーは、卒業した子たちも含まれていました。また先日のチャイナ・ツアーにも卒業したはずのメンバーが参加していました。

どこで区切りをつけるのかが、判然としないのです。

でもアップロードされたばかりの動画を見ると、かつての上級生たちの姿は見えなくて、子猫ちゃん的歌声を聞かせてくれていたマクサンス君が、なんかMCとかやっちゃって大人っぽい。

これが新生パリ木かな。後列にアルバンとかポール君がいるのでたぶん混声チーム。この子たちが12月に韓国に行くんですかね。全体に幼い感じで、マクサンス君も年齢より若く見える子なので、ちょっと昔のパリ木イメージに戻っている。見慣れた顔がほとんどなく、それはそれで寂しいですが・・・。

このアベ・マリアのアレンジはいいですね。マックスの声が安定した声量で、ソリストとして成長しています。

| | コメント (2)

2017年5月24日 (水)

パリ木* 韓国クリスマスコンサート2017

「パリ木の十字架少年合唱団」

韓国公演の招聘元のHPがなかなか素敵なんですよ。毎年のことなので、つくりが美しい。

下のURLはSPA Entertainmentさんのホームに連動しますから、画面からパリ木の画像(赤っぽい)を選んでクリックしてください。(うちのPCは疲れ気味で、全部表示されるまで少々時間がかかりました。)

それから更に上の方にある小さいカテゴリー文字から、TOURS&PROJECT をクリックしてください。そこからパリ木の画像をクリックすると日程も表示されます。ハングルで全然読めません。画像がスライドされてきれいなの。ただそれだけです。ははは 笑

http://www.spaentertainment.co.kr/

このスケジュールで、また昨年のように途中で日本に来てくれないかと期待する向きもあろうかと思いますが、去年はもう1月ぐらいから一部で日程が発表されていたんですよね。今年は動きがない・・・ でも可能性はゼロではない・・・ということで、希望を持ちましょうか。

2年連続来日は、もしあったらミラクルだと思います。

現地に興味のある方は、こちらもありますが、ますますハングルがわかりません。
http://ticket.interpark.com/Ticket/Goods/GoodsInfo.asp?GroupCode=17006798


present  present  present  present  present


新しい動画ではないですが、昨年のソウルでのクリスマス・コンサートをファイル分けしてくれた方があって、好きな曲を選んで見られるようになりました。
日本ツアーで、初日のみコンサートに行かれた方は、昭和女子大とみなとみらいでアンコール演奏された「Musique Universelle」と「Le Duo Des Chats」を聴けなかったんですよね。

日本公演と同じソリストたち。


Musique Universelle  solo:Alban

note  note  note  note  note


Le Duo Des Chat  soli: Paul. Maxence

note  note  note  note  note


Ces Voix d'Enfants    solo: Ronan  これ好きです。Ronanの声せつない・・・

note  note  note  note  note

去年来たメンバーの半分以上は最高学年で、今年卒業するとまたざっくりメンバーが変わってしまいます。

今年度のメンバーリストの動画がありました。この中で最後に3eと書かれているのが最高学年です。たくさんいますね。あまりクリアな映像ではないのですが、名前と学年が載っているので参考にはなります。またこの中から日本に来て歌ってくれますように! 曲は「Espérance」

cherry cherry cherry cherry cherry cherry cherry

最後は、「グリーン・スリーブス」  このしっかりした歌い方が今のパリ木かな。


Greensleeves    solo: Maxence

Maxのソロだけでは、声が少し幼く高音は細い感じがして、コーラスの力をバックにすると、弱かった印象のソプラノが冴えてくるようです。

cherry cherry cherry cherry cherry cherry cherry

「ウィーン少年合唱団」

ところでモーコアのテレビ出演情報ですが、5月30日火曜日 NHK総合「うたコン」に生出演するそうです。

https://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=2667  ← ジャパンアーツさん

ウィーン少年合唱団 × タケカワユキヒデ と番組HPには書いてあるので共演ですね。

ウィーン少の名前が先に書いてあるから、メインはモーコア?

「ビューティフル・ネーム」 の演奏歌い出しは、是非Jan君の「イチ・ニ・サン・シ!」の声で始まってほしい。あとは、なるようになるでしょう。笑  でもバックコーラス隊にはならないでね。「ビューティフル・ネーム」 は諸君らの歌でもある!

生出演は得意だよね。頑張れsign03

それから「花は咲く」も歌ってほしい。 NHKだから・・・前回モーコアもNHKで歌っているので、またピンクのガーベラの花を持って、一列に並んでウィーン少だけで歌ってください。それはコラボいりません。天使の声を、夜8時の家庭のテレビジョンに届けてください。

昭和ヒットの中に「花は咲く」がはいるとは思えないけれど、可能性はゼロではない。

| | コメント (2)

2017年2月23日 (木)

Chantent en mémoire de Mgr Maillet *フェルナン・マイエ神父を偲んで

偲ぶという言葉が適切でないことは承知しています。でもニュアンスが難しくて、本当にいろいろ考えた末、結局偲ぶにしてしまいました。
mémoire という言葉に込められた「記憶に留める」という意味合いは、ただ想い出とか日本のお盆みたいに故人を偲ぶとは違うと思うのですが、ちょうどいい言葉が見つからない。

日本でこれをやると、たいていは「○○祭」とか「○○忌」になりませんか?

思い当たるのは賢治祭(宮沢賢治) 桜桃忌(太宰治)

日本で最大最重要な「忘れてはならない」ことは、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式だと思いますが、それを日常の言葉に置き換えることが私にはできません。

なのでマイエ神父追悼式典ミサで宜しいでしょうか。

clip  clip  clip  clip  clip

マイエ神父は1963年2月20日に亡くなっています。1957年初来日のときには、合唱団の指揮をされたそうです。当時のニュースのアーカイブに「ヨハネ受難曲」を日比谷で演奏したと書かれてありました。映像が残っていたら見たいですが、どうなんだろう? 目録だけか、オンデマンドできるのか気になるところです。

世界ツアーを行ったのも、ボーディングスクールの制度を整えたのもマイエ神父だそうです。このサン・ジャン-バティスト・ド・ベルヴィル教会はパリ19区。最初に聖歌隊学校を作ったところだと古いプログラムに記載されていました。

動画を投稿した方が、曲目等詳しく説明を書いてくださっています。
左の数字が動画のカウントです。

* Youtubeに行って説明文のカウント数の部分をクリックすると、動画とリンク付されているので好きな部分だけ試聴することもできます。

ソリストは日本にも来た ロナン君。

0:00   Justorum animæ : Antonio Lotti (1660-1740)

3:40   Ô Seigneur notre Dieu, qu'il est grand Ton nom

6:07   Ubi Caritas : Maurice Duruflé (1960)

8:39   Tantum ergo :  Déodat de Séverac (1920)

歌い終えたロナン君が、譜面らしきものとは別にスマホを手に持っていますね。
自分の歌を録音したのかな・・・。「今」の時代を感じる瞬間です。

お手伝いしている少年はギャバン君、大きな十字架を持って先頭を歩く背の高い少年はチボー君。大切な役目を果たす姿が誇らしい。

こちらは別の投稿で、編集の切り口とカメラアングルがちがいます。これを見ると、追悼式典という呼び方で構わないですね。

note  note  note  note  note

パリ木の東京芸術劇場ライブ(2016年12月20日)が、NHK BSクラシック倶楽部でオンエアされます。ラシーヌ讃歌をまた聴けます。あの素晴らしさと迫力は絶対忘れない。

http://www4.nhk.or.jp/c-club/x/2017-02-27/10/21515/1894354/

続きを読む " Chantent en mémoire de Mgr Maillet *フェルナン・マイエ神父を偲んで"

| | コメント (4)

2017年1月 4日 (水)

パリ木 韓国公演 (Youtubeより)

パリ木公演の記事にコメントをお寄せ頂きありがとうございました。

慣れないもので、「返事を書く」バナーを押さずに、「コメントを書く」のほうで対応してしまったため、だらだらと非常に読みずらくなってしまいました。とりあえず閲覧のみにしてあります。

いろいろな考えがあると思いますが、偏見を捨て、どうしても気になったら、会場で話しかけてみたらいかがですか? 先日私はずっと気になっていた謎の外国人ファンの方に話しかけ、知りあいになりました。イギリスの方です。(日本語ペラペラ) 話せば、きっとわかります。

ファンの形はいろいろあって、ウィーン少しか聴かない方、パリ木一筋の方、テルツに圧倒されてしまった方、トマーナのためにライプツィヒまで行かれる方、リベラにぞっこんの方・・・。

私はホームランゾーンが広すぎて・・・というか、聴いていない時期が長かったので、生きているうちにそれをなんとか取り戻そうと、行かれるコンサートにはなるべく行くようにしています。

ウィーン少は特別な存在ですが、今まで生で聴いた中では、パリ木、テルツが続きます。

最初の一声で、鳥肌が立ったのがパリ木とテルツでした。「すごい」としか表現できない声でした。しっかりと自分の個性を持ち、なお素晴らしい実力を持ち、どの合唱団とも異なる譜面(アレンジ)と歌唱法とレパートリーを持っていると思いました。

パリ木を好きな方には、8年ぶりの歌唱はかなり変化している感じられたでしょう。8年よりもっと前、頻繁に来日していた頃に聴いていた方にとっては、もっと大きな変化と、かつてのイメージとは違う声質に、多少驚きもあったのではないでしょうか。

でも、彼らの姿を目の当たりにし、他の合唱団にはない雰囲気を感じたとき、キーは多少低くなっても、やはりパり木の声だと確信したとき、もう嬉しくて嬉しくて。

自分がステージからどんな顔に見えたか(誰も見ちゃいないさ・・・)、想像すると恥ずかしくなります。たぶん鼻の下伸びすぎ・・・。口角上がりすぎだったろうなあと思います。

present  present  present  present  present

ソウル公演の動画です。

声が裏返ったり、音が若干はずれたりもしていますが、福岡で歌った後に韓国に渡り、寒い中のハードスケジュールだったので、ということで「MAX頑張れ!」と心で応援しました。

つまり来日した子たちと、来なかった子たちとでは、おのずと親近感が変わってくるもので、私はまたこの子たちと会いたいです。そして彼らに次ぐ世代の子供たちにも日本で歌ってほしいと思います。

第一部と第二部 があります。 長いので時間のあるときにご覧になってください。

第二部の7曲目、「 Il est bel et bon 」を歌っているのは最上級生(3ème)たち。今年の夏に卒業するでしょう。「猫の二重唱」を歌っているのは日本のステージと同じ少年たちです。

ロナンが歌う「Ces voix d'enfants 」 泣かせますね・・・

present  present  present  present  present

  Bahay Kubo (Solo : Maxence )
  J'entends une chanson (Solo: Paul)
  Ces voix d'enfants (Solo: Ronan)
  La cigale et la fourmi
  L'espérance (Solo : Maxence )
  Greensleeves (Solo : Maxence)
  Paris Panam
  Marrusia
  Berceuse de Mozart (Solo : Maxence,  Ambroise )
  We are the world (Solo : Félix)

present  present  present  present  present

  Tollite hostias
  Ave Maria (Solo : Paul )
  La Puissance de Dieu
  Nella Fantasia (Solo : Maxence , Alban , Ambroise )
  Do you hear the people sing?
  Musique Universelle (Solo : Alban )
  Il est bel et bon (sung by 3èmes)
  Duo des chat (Solo : Paul,  Maxence )
  Arirang (Solo : Maxence)
  Our love is needed (Solo : Louis,  Félix)

present  present  present  present  present

Youtubeより、プログラムとソリスト名など、hyunyoung JOOさんの投稿を借りています。

present  present  present  present  present

これはサイン会のあと、それまで身につけていたコートとマフラーをはずして襟元なんかを整えて記念撮影。

Img_20161220_214946_640x360

東京芸術劇場 2017.12.20

| | コメント (2)

2016年12月29日 (木)

8年ぶりのパリ木(その2)* Pettis Chanteurs à la croix de bois

ゆうべ途中まで書きながら、煮詰まってしまったものですからYTに上がっているパリ木のドキュメント動画を別タブで見ていたら、PCのセキュリティの関係か本ページにアクセスできなくなってしまい、データが飛びました。

でもその方が良かったかも。 夜中に書いていると、感情が高まるときがあります。

実は今回のコンサートのうち、昭和女子大で行われたものは学校の授業の一環だったのです。そのため司会者が開演前に学生に向かって注意喚起をしました。

演奏中に携帯をいじってはいけないとか、レポートを書いてはいけない(メモをするなという意味?)、とにかく静かに静かに聴いて完全に演奏が終わってから拍手をするようになど、そんな内容でした。

そのためか学生たちは水を打ったように静かで、アンコールで「猫の二重唱」を歌った時も、笑い声ひとつなく、会場はシーンとしたまま、むしろステージで歌う団員たちのほうが浮いて感じるほどの雰囲気さえ感じました。

それが気になってあれこれ書いてしまいました。そのままアっプしていたら、たぶん自己嫌悪で記事を削除することになったでしょう。せっかく安い料金で入場させてもらったのに、恩をあだで返すことになるところでした。
ただ礼儀と音楽を楽しむことは別次元のことなので、もっともっと学生さんたちにパリ木の歌を楽しんでもらいたかったなと思います。

note  note  note  note  note

さて、「ラ・ニュイ」のあと、「荒野の果てに」が演奏されました。ハミングが聞こえましたね。アカペラで表現する彼らにとって、ハミングは声による伴奏でもあります。その卓越したリズム感と音の強弱は他の追随を許さない・・・と思われませんか?

ですが、かつての動画を見ていたら、複雑なアンサンブルが挿入されるのがスタンダードだったようで、今回のツアーでは合唱だけだったよなあと思うと少し物足りなくなりました。

多くを望むのは贅沢ですかね。勿論、三夜連続して歌を聴けるだけでも十分に贅沢なことだとは承知していますが、歌える子がいるのですから、子供たちの一人一人にもスポットを当ててほしかったのです。

この動画は2008年12月のフランス国内の演奏です。距離が遠くピントもあっていませんが、左端のソリストは来日したクレマン君ですね。美しい演奏です。

「3人の王の行進」は、兄さん組の声が力強く生かされていました。テナーだけの合唱で始まり、ソプラノが加わるという形でアレンジが面白かった。探してみると同様な動画がないんですね。ソプラノ主体が多く、今回のは珍しいのかもしれません。中央付近のテナーから、すごく声量のある声が聞こえてかっこよかったなあ・・・。かなりのイケメン君なんです(笑) ギヨーム!

国内ツアーには、混声ではなくソプラノ隊だけの演奏会もあるんでしょうね。ごく最近の録音ですが、こんなのがありました。

bell  bell  bell  bell  bell

前後しますが、東京芸術劇場ではオルガニストでもあるユーゴ先生のオルガンソロでコンサートはスタートしました。NHKのテレビカメラが入っていたので、それを考慮しての演出と思われます。

「告別」という宮沢賢治が遺した詩の中に、光のパイプオルガンという表現があります。

   (抜粋) ちからのかぎり   そらいっぱいの   光でできたパイプオルガンを弾くがいい

高い位置から場内に響く音色は、この世に存在しない光のパイプオルガンを聴くような、心地よいひと時でした。

そして、「神の御子は今宵しも」でも、再びオルガンの音色にしばしゆったりした気持ちになりました。オルガン伴奏は教会でのクリスマス・ミサを連想させます。大聖堂の聖歌隊としてのパリ木の一面がときおりこうして出てくるんですね。

歌に続くオルガンソロは、「神の御子は今宵しも」の変奏曲でした。そのあいだ、ボーイズはその場にじっと立っています。ローブの袖にくるまれた両手を崩すこともなく、正面を見据えたまま長いオルガン演奏の背景となっていたのです。

光のパイプオルガンと天使たち ←  妄想がさく裂しました。

そのビジュアルに釘づけ。美しすぎる!
東京芸術劇場だけは3列目の通路際で、音も視覚もすごく良い席だったものですから。

オルガンはそのまま第二部最後の曲、サン・サーンスのクリスマスオラトリオの伴奏へと進みます。ドラマティックで素晴らしかったです。前の記事にも書きましたが、こうして振り返ると、日本ではなかなか味わうことのできない、クリスマスならではのコンサートだったということ。しかも三夜連続・・・幸せですよね。連続過ぎて、一回ごとの余韻をその都度かみしめる余裕がなかったくらいでした。

(それに記事を書くという意識は、ある意味邪魔です。メモなどとらず聴くことに集中せよとも思います。)

みなとみらいホールではアフタヌーンコンサートとして、数回分のチケットをセット券で販売しました。セット券を求めた方の多くはパリ木だけが目的ではないということです。友の会でセット券を求めた方は、おそらくコンサート鑑賞の経験値が豊富ということが想像されます。演奏後には客席からタイミング良く声がかかりました。ブラボーの声もあり、ステージと会場との関係をとてもはっきりと感じるのです。

そして「猫の二重唱」のときには大受け! ステージに並んだ2人の小さなソプラノ君。マクサンスは一番おちびじゃないかな。彼らは歌うときに特別な演技はしませんでした。昭和女子大ではマイクを持っていたし、みなとみらいでも胸の前で両手を組むいつものスタイルです。

なのですが、あの白いローブのせいなのか、不思議と猫っぽい。時々向かい合って目を合せみゃうみゃう歌う様子は、白い子猫そのもので、客席はその可愛らしさにすっかり魅了されました。笑いと拍手、そのダイレクトな反応に逆にステージの団員たちが驚いた雰囲気さえありました。

前日の昭和女子大では、1階席の空気は全くといいほどの無反応。それがみなとみらいでは場内爆の瞬間もありましたし、他の曲でもすごくわかり易い反応です。
「きよしこの夜」をソロで歌ったアンブロワーズは、ブラボーの声にはにかみながら列に戻っていきました。(2階からオペラグラスで見ていた自分・・・) 千秋楽ですから、すっごく嬉しかったと思います。

クリスマス・オラトリオは、パリ木の動画がなかったので、ベルリン大聖堂合唱団の演奏で。

xmas  xmas  xmas  xmas  xmas

最後にアンコールについて少し。

みなとみらいでは、アンコールでの「SAKURA」も、場内からどよめきが起こりました。友の会の方の多くはパリ木の「SAKURA」を聴くのが初めてだったのように思われます。

最初のハミングのあとに主旋律がきこえ、それが日本のさくらだとわかった瞬間、さざ波みたいにざわざわっと漏れた声が伝わっていくのがわかりました。日本古来の「さくらさくら」は、たくさんの合唱団によって歌われていますが、今回のアレンジは凄いとしか言えない。力強い声と、美しいハーモニーは、「桜咲く、そして桜散る」 そのイメージそのものでした。

「J'etend une chanson」は、合唱のみの演奏でした。たびたび書いていますが、ソリストだったグレゴワールの声が好きだった自分は、彼の卒業後、誰がソロをやるのか気になっていました。でも今回はソロなしです。タンバリンもなく、寂しかった。音フェチの自分は、好きなソリストの声が忘れられず、つい比べてしまいます。悪い癖だとは思うんだけど・・・。

「Musique Uuniberselle」のソロはアルバン君。メゾからアルトに近い落ち着いた声で、低音とソプラノとが織りなすコーラスをけん引するように、素晴らしい歌を聞かせてくれました。彼のソロ動画がいくつかあります。これは「私を泣かせてください」

初日のサイン会でファン友さんの一人が、若い情熱と積極性で「これが聴きたい」とユーゴ先生にアピールし、それをかなえて頂けたやり取りは感涙ものです。そんな意思表示する日本人合唱ファンがいるということを先生が理解して下さったら、またそれも嬉しいことです。

ユーゴさんにとって初めての日本公演ですから、手探りの部分もあったかもしれません。その中で、2日間続けてリクエストに応じて頂けました。感謝、感謝です!!!

note  note  note  note  note

xmas  xmas  xmas  xmas  xmas

今回の来日でパリ木の今の歌声に触れることができて良かったです。できれば毎年クリスマスに来てくれると、2度3度会える少年もいることでしょうし、彼らの成長を見守ることもできます。
韓国のファンたちが彼らとの間に築き上げた信頼関係を羨ましがるのではなく、重ねて招聘することで日本のファンとの関係も、私たちが新たに作り上げることができたら、どんなにか素晴らしいでしょう。

パリ木の歌声の潔さは、みなとみらいと東京芸術劇場の友の会の皆さんには伝わりました。昭和女子大の学生さんの中にも、本当ははっちゃけたい方がいらしたと思います。

来年のクリスマスにも、パリ木の歌声をホールで聴けますように。

「Musique universelle」  歌い続けてほしい曲


Louis!

| | コメント (14)

2016年12月27日 (火)

8年ぶりのパリ木の十字架少年合唱団

韓国でのコンサート映像です。こんなポップな曲は日本では演奏されませんでしたね。

さて12月20日から22日まで、眠れない3日間でした。眠るのが惜しくて、3時間4時間という睡眠で、疲れているのに気持ちが高ぶって休みたくないような、しょうもない子供のような状態に陥りました。

原因はパリ木さん、君たちです。毎年来てくれるウィーン少でさえ、目の前に現れればドキドキするのに。8年ぶりですから、なんか本当に空から天使が不時着したくらいの珍しさすらあるのです。

来日前にあれこれ気に病んでいたことは、たいした問題でもありませんでした。確かに合唱自体の声質は変わっています。あの天に抜けるような高音は控えめで、兄さんたちの低い声が強い。でもパリ木らしい張りのある声と素晴らしいハーモニーは充分すぎるほど感じられました。

コンサートは、12月20日(火) 東京芸術劇場、21日(水)昭和女子大学人見記念講堂、22日(木)横浜みなとみらいホールの3か所で行われました。

xmas xmas xmas xmas xmas

音楽監督/ユーゴ・ギュティエレス

指揮&ピアノ/ヴァンサン・カロン

。:*━♪━*:。━♪━。:*━♪━*:。━♪━。:*━♪━*:。

グレゴリオ聖歌:キリエ 第11番

ペロタン:主を

クープラン:歓喜し、歓声をあげよう

リュリ:神の力

セヴラック:かくも偉大な秘跡

デュリュフレ:グレゴリオ聖歌の主題による4つのモテットより

     「いつくしみと愛のあるところ」

ギュティエレス:アニュス・デイ~神の子羊~

カッチーニ:アヴェ・マリア

フォーレ:ラシーヌ讃歌 Op.11

グノー:モテット「おお、救い主なるいけにえよ」

J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 第40番

グレゴリオ聖歌:幼子が永遠に生まれた

ショルダヴォワール:ひとりの若い乙女

トラディショナル(ギュティエレス編曲):クリスマスは来たれり

ダカン:クリスマス・カンタータ

グルーバー:きよしこの夜

トラディショナル:神の御子が生まれた

ラモー(ピエールポン編曲):夜の讃歌

トラディショナル:荒野の果てに

リュリ:三人の王の行進

トラディショナル:神の御子は今宵も

サン=サーンス:クリスマス・オラトリオより「いけにえを捧げよ」

。:*━♪━*:。━♪━。:*━♪━*:。━♪━。:*━♪━*:。

このうち人見記念講堂は学校公演で、一般客は2階席のみが解放されました。プログラムは同じです。しかし一日目の公演後に行われたサイン会で、英語が堪能なファン友の一人が若い率直な気持ちと積極的な姿勢で、ぜひこれを歌ってほしいと私たちのリクエストを指揮者のユーゴ氏に伝えてくれたのです。素晴らしいことでした。

その結果、2日目と3日目のアンコールには、「Musique Universelle」と、「猫の二重唱」が加えられました。「J'entends une chanson」は一日目しか聴けませんでしたが、ソロはなく合唱だったので、あきらめもつきました。

少年たちは向かって左のドアからゆっくりと入場しました。一歩2秒くらいの速度は結構遅い。手を後ろに組んで歩く様子は変わらずですね。

第1部は紺のセーターと半ズボン、白いハイソックス。等間隔で整然と並ぶ姿は気品とプライドを感じさせます。

東京芸術劇場では最初と後半に、ユーゴ先生のパイプオルガン演奏も聞かせてもらえました。正面の奏者席は2階バルコニーぐらいの高さがありそうで、そこ一人座り鍵盤に向かう姿は素敵です。高らかに響く音色は、神々しくさえありました。

1曲目は「キリエ11番」 ソフトなハイソプラノのソロで歌われました。

オータンのサン・ラザール大聖堂でのミサを思わせるグレゴリオ聖歌。

2曲目と同様に、ボーイズの声と兄さんの低音とがオクターブ違う音で共鳴するようです。グレゴリオ聖歌の不思議な響きは、声部の2階構造にあるらしいと解説を読んで思いました。

「歓喜し、歓声をあげよう」クープランのこの曲は、WSKでもよく歌われる。明るい喜びに満ちた旋律で、合唱の王道的な調べ。

リュリの「神の力」は、とても好きでした。フランス語独特の鼻に抜ける音と、韻を踏んだ歌詞の語尾が繰り返され、すごく説得力のある合唱でした。譜面上の強弱とフランス語の発音のニュアンスとの関わりが、他の言語ではなしえない合唱を作り上げます。音を大切にする言語なんですね。

そのあと、20世紀フランスの曲が続きました。ラテン語なのですが、発音がドイツ語とは違うので、少しソフトな感じですね。「神の子羊」はドイツ語では、アグノス・デイと言いますが、フランス語ではGの音は発音せずに、アニュス・デイとなります。子音のかっちりした音が歌曲の歯切れ良さを生むドイツ語、母音と鼻音とが心地よいフランス語、どちらも好き。しゃべれないけど・・・。

前半の宗教音楽は正直いって聖なる歌すぎる印象はありました。合唱は素晴らしいのですが、パリ木の個性は少し控えめです。これはオータンでの聖歌隊としての歌ですね。この場所が教会だったらいいのにと、ふと思いました。

会場にもよりますが、聖歌が続く中、イスに寄りかかり下を向いたままのお客さんもいたのです。それが、カッチーニの「アベ・マリア」になった途端、すっと襟を正したようにステージを見直しました。直前の曲が現代曲だったせいもあり、アベマリアの旋律は会場の心を捕えました。

基本はアカペラでしたが、これにはピアノ伴奏がありました。コーラスから始まり、ソロはわりと落ちつた声のソプラノ。

圧巻は次の「ラシーヌ讃歌」
好きな歌なのでいろいろな演奏をYTで探しましたが、なかなか満足できるものは見つかりませんでした。

それが、ここにあった!ここで出会いました。こんなに素晴らしいラシーヌを聴いたことがない。始まりはテナー。それはCD録音や他の合唱団も同じですが、ピアノからフォルテに、その盛り上がりが、音の強弱だけではないの。パリ木の兄さんたちは、クロイツやトマーナのような透明感のあるテナーではなく、もっと地声的で、アルトの色を残した若いテナーです。それが力強く響き、ソプラノとのハーモニーは絶妙で、どこの合唱団でも聴くことのできない歌声が生まれました。本当に素晴らしいラシーヌだった。

第1部最後の曲はバッハのヨハネ受難曲からのコラール。パリ木のヨハネを初めて聴きました。受難曲自体、あまり歌っていないのじゃないですか? これまでのパリ木の声だと、高くてきれいな声ですが、ちょっと重さにかけてしまう。兄さんたちの低音部が良いアクセントになっていました。オルガン伴奏も素敵でした。

present  present  present  present  present  present

第2部はクリスマスキャロル。アルバを来て登場しました。

曲は伝統的なもの、ポピュラーなもの、いろいろありました。

最初は「幼子が生まれた」。クリスマス・ミサの入祭唱だそうですが、おごそかな典型的グレゴリオ聖歌と言えましょう。教会で聴きたい・・・・・。修道僧が歌うような響きでした。

フランスのルネサンス期のクリスマスキャロル「ひとりの若い乙女」は美しかったですね。テナーのユニゾンが素敵で、Chœur à voix mixtesとはこれなんだなと納得。公式にもあるように、今のパリ木はソプラノだけのグループとテナー・ソプラノが混声になったグループとがあります。後者はVoix mixte。文字通り混声合唱団です。14~15歳の若いテナーをソプラノと同じ価値観でソロとしても起用します。

伝統的なクリスマスキャロルは、素朴できれいなメロディが多いですね。これは、ダカンの「クリスマス・カンタータ」  Knabenchor fstivalの時の動画です。

私、ひとつひとつちゃんと聴いていたつもりです。でもこうした動画を見ると、もっと耳をすませて、気持ちを集中させて聴けばよかったと思ってしまう。聴き足りなさが残ります。8年ぶりという驚異のスパンは、3日間じゃ解消できない。

そして、「きよしこの夜」 ソリストが2人進み出ました。最初はソプラノ、この子の声はパリ木らしい個性があります。1番はフランス語の歌詞、2番はアルトで日本語の歌詞。彼は3日の間に目覚ましく日本語歌詞を自分のものにしていました。変声期でちょっと声が低くなったけれど、まだテナーにはならないみずみずしい歌声です。

次は有名な「神の御子が生まれた」 シューコアが左右に分かれてフランス語で歌った思い出が消えない曲です。歌い始めは弾むように、次のパッセージはなめらかに、合唱団によるアレンジの違いは、そのまま合唱団の個性にもつながります。すごく楽しめました。

「夜の讃歌」 このタイトルはちょっと違和感がありますね。「ラ・ニュイ」といつものように言いたい。グレゴリオ聖歌ふうに節回しをして歌うようになったのは、2014年ごろからのようですが、新しい動画でもオーソドックスに歌うのがあります。この少年の声は魅力がありますね。

名前とともに学年が動画の中に書かれていました。ツアーメンバーが3年4年だとしたら、彼はまだその学年に達していないですね。来日メンバーに彼はいませんでした。

動画が多くなってしまったので、今日はここまでにします。明日続きを書きます。明日で仕事納めなので、今夜はこれで。

| | コメント (1)

2016年10月19日 (水)

"a Cappella" パリ木のCD届きました

大騒ぎしましたが、無事「CD」が届きました。

あのvinyl表示はなんだったのでしょうね。全然レコードじゃなかった。覚悟していたので、若干のがっかり感もあったりして。。。

サンジェルマン通り7番地なんだ・・・ 美しい住所。

封入された明細にはマーケットプレイスでのお買い上げありがとうございましたと印刷されていますが、なぜか封筒に押されたハンコはパリ木の住所でした。なんかよくわかりませんが、早く手に取れてうれしいです。

「J'entends une chanson」を動画にしました。

今回のCDはこれまでのパリ木のCDの中では、ある意味異色だと思います。声質は違いますが、大昔のアカペラに戻ったいう感じもしなくはない。録音場所が記載されていないのですが、大聖堂で歌っているような残響もあり、荘厳で素敵です。

12月コンサートに向けてたくさん聴こうと思います。

| | コメント (0)

2016年10月 9日 (日)

パリ木の新しいアルバム * a Cappella *

Amazon frの画面を見ていたら、パリ木が今年の2月に出したアルバムがありました。

公式より3ユーロ安かったし、12月のコンサート前に聴きたかったので注文しちゃったのですが、ちょっと問題発生です。

実は注文後によくよく見ると、<musique<vinyl の文字を発見。

CDだと思い込んでいたので、そこまで注意して見なかったの。どうも、レコードの可能性があります。

51xmul3fw5l

商品カテゴリーが、もともと「CD&Vinyl」となっているんですよ。日本ではありえないけど、amazon frはそうなってる。でも商品写真の裏側の左下のほうに、compact discって書いてあるでしょう?

ところが購入画面をスクロールすると、「Vinyl」の表示がありました。同じ商品をあつかっているamazon ukを検索したら、カテゴリーが「Vinyl」でした。バイナルっていうらしいです。ビニール製の レコードのことです。

やってしまいましたね(^_^;)   30センチLPが届くんだろうか? 郵便受けに入らない。

***********************

Acappella_3

公式のショップ画面には、CDという表記はなくて、バイナルの表示もありません。商品をかごに入れると、すぐに支払画面になるので、CDとレコードを選択する余地はなさそうだから、たぶん基本はCDだと思います。amazon frの購入画面は、マーケットプレイスの出品だし、なんか謎ですね。



日本のアマゾンは「これはCDではありません」と、はっきり表示してくれるから、その点はわかりやすいんですが、今回は本当に謎のまま待つしかない。

LPだったら、豪快に飾ろうかな。


「Milles colombes 」  solo:Paul-Marie  2016.10

「Le Serment 」  solo: Baudoin、Cyriaque   2010.12

| | コメント (4)

2016年9月25日 (日)

天使がいない? les Petits Chanteurs de Saint Marc

シャンソンです。

この可愛らしい曲は、実は別離の歌だそうです。でも死という言葉はありません。間接的な優しい柔らかい言葉で、別離の悲しみではなく、天国での幸せを詩っているよう。

このタイトルはどう訳せばいいのでしょうね。

楽園の庭に天使がいない。 愛する人が旅立って、天使もいなくなってしまったというニュアンスなのかな。あっ、思いつきました。天使が一人足りなくなった。一人もいないのではなく、一人足りない・・・?

何かこのシャンソンの翻訳がないか調べたいです。美しい歌ですね。

サンマルク少年少女合唱団の演奏。最後に字幕でパリ木の名前が表示されますが、それは間違いだそうです。

| | コメント (0)